琵琶湖の北、湖北と呼ばれる一帯には、さまざなま渡り鳥が飛来します。なかでも私の目を惹くのは純白のコハクチョウです。コハクチョウは名前の通りオオハクチョウより一回り小さく、体の割に首がやや太く、優雅でありながら可愛らしい感じもする鳥です。琵琶湖に遊ぶコハクチョウを見るのが、冬の何よりの楽しみですが、今年は私にとって行きやすい琵琶湖南東草津の湖岸では、あいにく姿を見ることができませんでしたので、北帰前の最後のチャンスと、晴れのある日、早起きをして湖北まで足を延ばしてみました。
車窓から竹生島に眼をやると、いました!!
その数数百羽。
顔を羽根に埋めてお昼寝をしているのもいれば、湖に首を突っ込んで餌を食べているのもいれば、数羽で隊列を組んですべるように湖面を移動するのもいれば、はたまたグループでちょっとその辺まで小飛行をするのもいれば……で、見飽きることがありません。
長浜市湖北町の琵琶湖で、この冬コハクチョウの初飛来を確認したのは昨年の十月十四日だそうですので、コハクチョウは琵琶湖に四ヶ月ほど滞在することになります。冬の琵琶湖がコハクチョウにとっていつまでも過ごしやすい場所でありますように。