いつも当ブログをご覧くださり、どうもありがとうございます。コロナの感染拡大で心落ち着かない日々ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
来る四月二十四日(金)に、昨年二月に他界した父・高橋英夫のエッセイ集『五月の読書』が岩波書店から刊行されることになりましたので、ご案内申し上げます。
これは父が生前自ら整理していた単行本未収録原稿を再編集したもので、堀江敏幸さんが最上の高橋英夫論でもある解説をお寄せくださいました。
微力ながら私のエッセイも収録されていますのと、カバーには私が撮影した写真を使っていただけることになりました。
昨年の企画段階から、編集、校正、装幀において関わり、父と共に作り上げた本として、私にとっても大切な一冊ですが、そうした個人的な思いはさておき、『五月の読書』に収録されているエッセイは、五十年以上にわたり文芸作品と向き合い文芸評論を書き続けてきた高橋英夫が、書物との出会いやふれあい、読書の楽しみ、絵画や音楽など芸術に身を置く時間、文学者たちとの交わり、そして自分自身のことなどを、柔らかな筆致で描いたもので、文芸評論を読んだことがない方にも読みやすい一冊になったのではと思っています。何より『五月の読書』は、多くの本が読み捨てられ、忘れ去られている現代、じっくり腰を据えて文章に向き合うことで、本は最上の歓びをもたらしてくれるのだということを教えてくれるはずです。
一人でも多くの方に読んでいただきたく、ご案内申し上げます。アマゾン、楽天ブックスなどで予約受付中です。岩波書店のこちらからもご予約いただけます。
岩波の「図書」四月号や岩波書店HPの新刊案内でも紹介されていますので、そちらも合わせてご覧くださいませ。
「図書」や「新刊案内」は全国の書店でご入手いただけます。
こういうときだからこそ、本を通じて心を開放し、新しい世界をのぞいてみてはいかがでしょうか。