大阪北部にある箕面の滝。ここは修験道の開祖、役小角にゆかりの場所です。
大和国葛城に生まれた役小角。
葛城や熊野、吉野の山々で修行を重ねていた役小角は、あるときふと北の方角に霊光を感知。その光を追ってきたところ、摂津国箕面のこの滝に行き着いたと言われています。
伝説の多い役小角ですが、実在したことは確かなようです。
この滝を見ていると、およそ千四百年前に、本当に役小角がこの滝に打たれ修行をしたような気がしてきます。
滝に通じる渓谷沿いの道は、新緑や紅葉の季節大勢の人で賑わいますが、盛夏のいまは人もまばら。
向き合う相手は自然だけ。
渓流のせせらぎをかき消すように、蝉が鳴いています。