22.岡部~藤枝(写真をクリックすると拡大されます)

天竜川をわたる際西行が乱暴を受けたため 弟子の西住がその人を懲らしめたところ 西行は雲水にあるまじき行為として西住を破門 形見として笠と筆跡を渡しました 失意の西住は西行を追いますが 岡部で病に倒れ「西へ行く雨夜の月やあみだ笠、影を岡部の松に残して」との辞世を西行から渡された笠に書き残し亡くなってしまいました 帰途岡部の外れの小さなお堂で休んでいた西行が 堂の戸に掛けられていた西住の笠を見てその死を知り 「笠はありその身はいかになりならん あはれはかなき天の下かな」という歌を残して岡部を去りました 笠懸の松とはそのような謂われの松ですが昭和四十九年頃に枯れてしまい 今は二代目の松 その根元に西行の小さな墓があります